「本当に困ったとき、誰に相談したらいいんだろう」
そんな問いを、私たちはどこか心の奥に抱えながら暮らしているのかもしれません。
2月28日(土)に開催したデジラポ探究キャリアシリーズvol.2「釧路の19番目のカルテ~総合診療医と地域づくり~」は、
“地域を診る”というテーマを通して、自分や家族、 そして地域とのつながりを見つめ直す時間となりました。

当日は、総合診療医である石川さんをお迎えし、医療の現場で起きていること、
そして地域との関わりについて、実体験を交えながらお話しいただきました。
印象的だったのは、「医療は病院の中だけで完結するものではない」という言葉です。
暮らしの中に医療があり、地域の中に支え合いがある。
その視点は、参加者一人ひとりの中に静かに広がっていきました。
後半は、石川さんにリレートークのバトンを渡して下さった、観光クリエーターの原田カーナさんとのクロストーク。
原田さんご自身が、持てる力のすべてを観光事業へ振り切ってきた、その背景。
これまで明かされることのなかったご自身の内なるストーリーが地域の根本からの充実=医療福祉への願いの原動力として語られました。
また、ご自身の不調により、困ったときに「病院ジプシー」になった経験は会場にいる一人ひとりに、「ある、ある!」と朗らかな共感を呼びました。

当日は小学生から60代まで、38名もの方々にご参加いただきました。
アンケートでは、
「知らなかったことを知れた」
「いざという時のことを考えるきっかけになった」
「一人で抱えなくていいと感じた」
「もっと地域の方とつながっていこうと思った」
といった声が多く寄せられました。
知識として理解するだけでなく、自分自身の暮らしに引き寄せて考える時間になっていたことが伝わってきます。
また、この場の大きな特徴でもある「対話」の時間。
参加者からの問いや声に、石川さんが丁寧に耳を傾け、言葉を返していく。
そのやりとりの中で、
「誰かに話していいんだ」
「つながっていいんだ」
そんな安心感が、会場全体に広がっていきました。

特に今回は、学生さんやその親御さんからのご質問が多く、
石川さんが紹介してくださった、「釧路の総合診療医になるまでの道のり」が
それぞれのキャリアを考える上での、力強いヒントになっていたことが伺えました。
今回の講座は、単なる知識提供の場ではなく、“関係性がひらかれていく場”だったように感じています。
これからの地域にとって大切なのは、特別な誰かが支えることだけではなく、
それぞれが、少しずつ頼り、頼られながら、つながっていくこと。
今回の時間が、その一歩につながっていたなら、とても嬉しく思います。
ご参加いただいた皆さま、そして貴重なお話を届けてくださった石川さん、
ご紹介いただいた原田さん、本当にありがとうございました。

石川晶(いしかわ しょう)さん
釧路協立病院 副院長/内科科長/総合診療医
埼玉県出身。旭川医科大学卒業後、研修で訪れた釧路に魅力を感じ、この地域で総合診療医として働くことを決意。 釧路で初めての総合診療医として診療と後進育成に携わりながら、地域住民と医療をつなぐ活動にも力を注いでいる。
釧路協立病院医師ブログ:https://www.dotokin-medwel.jp/drblog/category/石川副院長ブログ/
Instagram:https://www.instagram.com/shaw_ishikawa/ebFac

原田カーナさん
釧路市生まれ。全道バスガイド、観光案内所、観光列車客室乗務員などの現場経験を経て、2019年より観光クリエイターとして活動。
2024年には北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院のデスティネーション・マネージャー育成プログラムを修了し、観光の現場経験と学術的知見を併せ持つ専門家。cool釧路観光大使。Instagram:https://www.instagram.com/khana_harada2020/
